全国農業協同組合連合会(JA全農)の成清一臣理事長は8日の記者会見で、農協法改正案に盛り込まれた全農の株式会社化を可能とする規定に関連し「近々に株式会社化を検討することはしない」と述べ、現在の協同組合組織を維持する方針を強調した。改正案は株式会社化により全農に経営合理化を促し農業の成長産業化につなげる狙いを込めたものだが、JA全農の政府の思惑とは距離を置く姿勢を改めて鮮明にした形だ。
成清理事長は、株式会社化を検討する際の条件として「大きな資金調達が必要になったときだが、現状はそうした状況にない。組合員が求める事業機能を発揮する」と述べた。
3日に閣議決定、国会に提出された農協法改正案に明記された農協改革は安倍晋三政権による“岩盤規制”打破の象徴とされる。全農が自らの経営判断で株式会社に転換できる規定は改革の柱の一つだ。