記者会見するJA全中の万歳会長=9日、東京都千代田区【拡大】
全国農業協同組合中央会(JA全中)の万歳章会長による突然の辞任表明は、農協改革をめぐる攻防での全中の“完敗”を改めて印象付けた。万歳会長は安倍晋三政権が目指す農協改革に反旗を翻してきたが、全中を頂点とする中央会制度の抜本的な見直しに執念をみせた政権に最終的に押し切られた。抵抗の先頭に立ってきたトップの辞任で、かつて絶大な政治的影響力を誇った全中の弱体化が加速する可能性は大きい。
「投げ出すという思いはない」。万歳会長は9日の記者会見で、政府が農協法改正案を閣議決定した矢先での任期途中の辞任に関してこう強調した。
万歳会長が辞任を表明したのは同日午前の全中理事会。会見では事前に周囲に相談せず自ら進退を判断したことを明らかにしたうえで、辞任が改革を控えた組織運営に及ぼす影響について「混乱はない」と断言した。