2015年度予算の成立を受け、政府・与党は今夏に取りまとめる今後5年間の財政計画の議論を本格化する。ただ、来年の参院選を控え、早くも大幅な歳出削減には及び腰の姿勢も垣間見える。財政再建に向けて実効性のある計画が示せるか。
内閣府によると、名目経済成長率3%以上の高い成長が今後続いた場合でも、20年度は財政の健全性を示す基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)は9兆4000億円の赤字が残る。安倍晋三首相は「消費税10%超への増税は考えていない」と明言しているため、PB黒字化には9兆円超分を国の収入を増やすか、支出を減らすかでまかなうしかない。
20年度のPB黒字化達成に向け、安倍首相が議長を務める経済財政諮問会議は、財政計画に税収増や国有財産の活用など歳入改革とともに、社会保障や地方財政など歳出削減策も盛り込む方向で検討している。ただ、06年に社会保障費を年間2200億円減らす方針を示した小泉純一郎政権が、与党や業界団体から猛反発を受け、計画が頓挫した“トラウマ”は根強い。財政計画は胸突き八丁にさしかかっている状況だ。