東京都受動喫煙防止対策検討会が年度をまたいで“継続審議”になった。画像は都庁【拡大】
落胆を隠せない飲食店
今回の検討会では飲食、旅館、旅行業、医師会、消費者団体、主婦連合会など10団体から意見聴取が行われ、その半数以上が罰則付きの条例制定に慎重な立場を示した。罰則付き条例化で大きな影響を受けるとみられる東京都飲食業生活衛生同業組合は「客席面積30平方メートルくらいが7~8割で売り上げは月100万円程度。一律規制は売り上げなどへの影響が大きいため考慮してほしい」と訴えていた。
「禁煙・分煙によって影響を受ける事業者、特に中小・零細事業者の営業上の利益に配慮しなければならない」とする座長まとめ案に見直しの動きが出たことに加えて、事業者への財政支援の削除を求めた発言が出たことに落胆を隠せない。同組合の宇津野知之常務理事は「委員の方は小さなお店にどれだけ足を運んでいるのだろうか」と話す。
さらに宇津野常務理事は「意見聴取で委員から全面禁煙の影響を示すデータを求められたが『半年か1年しか持たない』と言った。不動産を持っていればまだしもほとんどが賃貸で採算ギリギリでやっており、『データなんか取れない』と答えました」と委員の理解不足を嘆いた。
都健康推進課の山下課長は「あくまで検討会の目的はさまざまな意見を幅広く聴取すること。(都や議会が)今後施策を進めるうえで重要な論点、事実として踏まえていくことになるだろう」と話す。異例の継続審議となった検討会がどのような提言を示すのか。歩み寄りはあるのか、注目される。