バター1万トン追加輸入…乳業各社は恒常化を懸念「買い占めに走れば今年も品不足に」 (1/2ページ)

2015.5.28 06:37

2014年11月、品不足で空っぽになったスーパーのバター陳列棚。安定供給に向け、政府は追加輸入を決めた=東京都江東区

2014年11月、品不足で空っぽになったスーパーのバター陳列棚。安定供給に向け、政府は追加輸入を決めた=東京都江東区【拡大】

 農林水産省は27日、バターの供給不足を回避するため、1万トンを10月末までに追加輸入すると発表した。昨年に続き、今年も需要の最盛期となるクリスマス時期の不足が懸念されており、2年連続の追加輸入によって十分な量を確保し、安定供給に努める。乳飲料などに使う脱脂粉乳も5000トン追加輸入する。

 2015年度のバター需給について業界団体のJミルクが25日、追加輸入がない場合は計7100トン不足する恐れがあると発表。政府は、国際約束に基づいて輸入を決めている2800トンを含めても需要を満たさないことから、追加輸入が必要と判断した。

 輸入バターは従来、ほぼ全量が品質保持期限の長い業務用だったが、今回の追加輸入では洋菓子店などが使う期限の比較的短い小物バターも2000トン確保する。また、乳業各社への輸入バターの売り渡し時期を11月から10月に早め、最盛期に向けた生産や流通で余裕を持って対応できるように配慮する。

 バターの不足は酪農家の激減が主な要因で、原料である生乳の生産量はピーク時に比べ昨年度は約15%少ない約733万トンに落ち込んでいる。

「消費者がバターの買い占めに走れば、今年も品不足に…」

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