約18年半ぶりの高値となった日経平均株価を示すボード=24日午前、東京・日本橋兜町【拡大】
日経平均株価がITバブル期の高値を更新し、一つの節目を迎えた。今月1日まで12営業日連続で上昇した後は調整局面が続いていたが、重しとなっていたギリシャ債務問題への警戒感が和らぐなどして、再び上昇気流に乗った。
平均株価は日本企業の好業績などを背景に先高観が根強いが、今後も海外要因に揺さぶられる可能性が残る。
「この数日で、相場の流れが一挙に変わり始めている。2万円を起点とした新たな株高のステージに立ったのではないか」。岡三証券の大場敬史シニアストラテジストがこう指摘するように、日本株の先高観は根強いとみる向きは多い。
平均株価は今年に入ってから上昇基調を強め、年初からの上昇率は約20%。原動力になっているのが企業業績の拡大だ。
SMBC日興証券によると、東証1部の上場企業(金融除く)の2016年3月期の最終利益予想は合計で23兆2170億円と、2期連続で過去最高益となる見通し。足元の円安ドル高が続けば、企業業績は一段の上振れも期待できる。甘利明経済再生担当相は24日に記者団に対し「今回の経済はバブルではない。実体経済の回復に裏打ちされた株価だ」と強調した。