【ベルリン=宮下日出男】財政危機に陥ったギリシャに対する欧州連合(EU)の金融支援が7月1日午前0時(日本時間同日午前7時)、失効した。同時に返済期限を迎えた国際通貨基金(IMF)に対する約16億ユーロ(約2200億円)の債務も返済がなされず、IMFは同国を「延滞国」とすると発表した。ギリシャは事実上のデフォルト(債務不履行)状態となった。
ギリシャへの金融支援が失効するのは、2010年の開始以来初めて。また、経済協力開発機構(OECD)加盟国であるギリシャが遅延国となるのは異例だ。財政が逼迫するギリシャの資金調達は一段と苦しくなる。
IMFは延滞国のギリシャに対し、返済がなされるまで新たな融資は行わないとした。ギリシャから期限延長の要請もあり、今後、理事会に報告するとした。現在、IMFが遅延国とするのはスーダンとソマリア、ジンバブエの3カ国。