【ロンドン=内藤泰朗】ギリシャが国民投票で欧州連合(EU)の財政再建策を拒否したのを受け、EUからの離脱の是非を問う国民投票が来年中にも実施される英国のキャメロン政権は、国内のEU懐疑派の勢力拡大を警戒し始めた。ギリシャの衝撃はユーロ圏にどのような影響を与えるのか、英国はその動向を注視している。
英国はユーロを採用していないが、自国に経済混乱の影響が及ばないようユーロの長期的安定を重視。キャメロン首相の報道官は6日、ユーロ圏諸国にギリシャとの協議を求め、「持続可能な解決を見つける必要がある」と強調した。
これに先立ちキャメロン氏は、5日の国民投票でEU案が拒否されれば、ギリシャはユーロ圏から離脱することになるとの見通しを語っていた。英国でもギリシャと同様の事態が将来に起きかねないことを念頭に置いていた可能性がある。
EUからの脱退を訴える右派野党、英国独立党のファラージュ党首は5日深夜、ギリシャのチプラス首相が勝利宣言をした直後、「EUの事業は死にかけている」と短文投稿サイト・ツイッターに書き込んだ。
同党首はまた、「EUからの政治・経済的ないじめに、ギリシャ国民が示した勇気はすばらしい」と称賛してみせた。