また米国は27日に人身売買をめぐる報告書で、TPP交渉国のマレーシアの状況を最低評価から1段階引き上げた。貿易促進権限(TPA)法が最低評価国との自由貿易協定締結を禁じていることを踏まえた措置とみられ、TPP大筋合意に布石を打っているかたちだ。
その一方で米国は、砂糖の市場開放については慎重な立場を維持している。豪州は、米国が砂糖産業保護のため消費量の85%を米国産で賄う政策をとっていることを批判しているが、米国から歩み寄りの姿勢はみえてこない。豪州メディアは米国の強硬姿勢の理由について、「大統領選の勝敗への影響が大きいフロリダ州にサトウキビの生産農家が多くいるためだ」と分析している。
交渉筋は「米を含めて各国はカードを切り始めているが、すべての問題の決着が見えているわけではない」と話している。(米ハワイ州ラハイナ 小雲規生)