三菱東京UFJ銀行の為替ディーリングルーム。人民元の取り扱いが増えている=東京・丸の内【拡大】
だが、中国の規制緩和に伴う商機は、あくまで習近平政権の手のひらの上のビジネスにすぎない。国際金融ルールに基づき、将来にわたり自由な取引と競争が担保された市場とは異なる世界だ。日本企業は中国の“管理”への警戒を解けない。
欠かせぬ完全自由化
「人民元がフリーマーケットという証左が必要だ」5月下旬、ドイツ東部のドレスデンで開かれた先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で、国際通貨基金(IMF)の「特別引き出し権(SDR)」への人民元の採用の是非が話題に上った際、麻生太郎財務相は「歓迎」と口にした上で、完全自由化の“実績”を求めることも忘れなかった。
全銀協の佐藤会長も「人民元の国際化にはまだ相当時間がかかる。資本取引の自由化など、いわゆる『金融インフラ』が整備されなければ本当の意味の国際化は進まない」との認識だ。