JA全中会長に就任し記者会見する奥野長衛氏=11日午後、東京都千代田区【拡大】
JA全中の新会長に就任した奥野長衛氏は、前任の万歳章氏が進めた政府との対決路線から、対話路線に舵を切る方針を示した。首脳陣も一新し、改革姿勢を前面に打ち出すことで、“万歳色”の払拭を目指す。妥結間近の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉や、全中を社団法人化する農協改革など、JAをめぐる抜本的な課題が山積する中、政府や組合員が納得する改革ができるか。新会長の実行力が問われている。
「いろいろな情報を共有して、いろいろな判断ができないと、組織の本来の強さは発揮できない。それができる新しいシステム作りを急ぎたい」
奥野氏は11日の記者会見で、現場の意見や情報を共有できる組織に作り替える方針を示した。また、万歳前会長の組織運営について「必要な情報が届かなかったことが苦しい状況につながった」と指摘、従来のトップダウン型組織から脱却することを強調した。
ただ、山積する課題に対応するには、JA全中が農政に対する提言力を強めることが重要になる。奥野氏も「JA単独では(課題への対応は)できない。政府や与党と話し合いをしながら解決策に取り組むことが一番大事だ」と訴える。