2日連続の人民元切り下げに踏み切った中国人民銀行。手前は人民元紙幣=12日、北京(共同)【拡大】
【上海=河崎真澄】中国人民銀行(中央銀行)は12日、上海外国為替市場で営業日ごとに決める人民元の対ドルの為替レート「基準値」を約1・6%引き下げた。前日の約2%に続き、2日連続で事実上、元を切り下げる異例の措置となった。輸出や消費の低迷、製造業の不振による成長鈍化に、習近平指導部が強い危機感を示した形だ。肥大した中国経済の抱える不安材料が「元安ショック」となって東京を含む海外の市場に飛び火し、動揺を広げている。
人民銀行は同日、基準値を1ドル=6・3306元とし、11日の基準値比で1・6%の元安に設定した。元安が進めば、中国製品のドル建て価格が下がって輸出競争力が増す。ただ、12日付の香港紙が「中国は通貨安戦争を引き起こしかねない“バズーカ砲”を取り出した」と指摘するなど、アジアで安値輸出の競争への警戒感が広がっている。
人民銀行は上海市場で元安が進んだ11日終値の同6・3231元に比べ、12日の基準値をさらに元安方向に設定し、政策としての元安誘導をより鮮明に打ち出した。12日は前日終値比で約1%の元安で引けた。