日米共闘で「中国包囲網」のG20に AIIB参加の欧州との協調がカギ

2015.9.5 00:49

人民元切り下げ後の世界の株価

人民元切り下げ後の世界の株価【拡大】

 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、参加国がどこまで中国に構造改革を迫り、景気失速懸念を解消できるかが焦点になってきた。日米の財務当局は中国に経済政策の透明性向上を求める“包囲網”を築く考えだ。ただ、中国が主導して創設するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を表明している欧州各国の舌(ぜっ)鋒(ぽう)が緩んでしまう恐れもある。

 「G20会議では、私から中国経済について発言したい」

 麻生太郎財務相は1日の記者会見で、自ら中国問題を議論の俎上に載せると明言した。「日本経済にとっても大きな影響がある。表面的な市場の動きにとらわれることなく、中国の構造的な課題を見極めるのが重要」と説明した。

 中国人民銀行(中央銀行)は8月、輸出競争力を高めるため、人民元を3日連続で切り下げる元安誘導に踏み切った。

 ところが、10月から「元売り」の為替予約を事実上制限する新規制を導入する。行き過ぎた元安による国外への資金流出に歯止めを掛ける狙いとみられるが、「中国政府が進める為替取引の自由化に逆行し、国際的な信用を失いかねない」(国際金融の専門家)との批判も上がる。

 米国のルー財務長官は2日、テレビのインタビューで、中国当局の為替介入について「説明責任を負わせる。中国は(為替取引の自由化について)前向きな方向に向かっていることを極めて明確にしなければならない」と注文した。

 G20では、中国側が人民元切り下げの狙いを説明する見通しだが、「中国発の世界同時株安」(甘利明経済再生担当相)との先進国側の見方を批判。「米国が年内利上げの姿勢を示していることが原因」と反発しており、議論がかみ合わない可能性もある。

 一方、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は3日、中国の景気減速が欧州に波及するリスクを警戒し、国債を大量に買い取る量的緩和策の拡充を示唆した。だが、英国、ドイツ、フランス、イタリアの欧州主要4カ国はAIIBへの参加を表明し、中国との経済関係の強化を重視している。このため「欧州各国は中国の姿勢を強く問いただすことは難しい」(証券系エコノミスト)との悲観論もささやかれている。

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