今回のG20会合周辺では、年内の設立が見込まれているアジアインフラ投資銀行(AIIB)を主導する中国の存在感が際立った。会合が開かれたワシントンでは、新興国で作るグループがAIIB設立を歓迎する声明を発表。先進国からのAIIB参加がさらに増えるとの見方もある。日米はAIIBに距離を置くことで一致しているが、米国はG20の主要な議題である国際通貨基金(IMF)改革についても指導力を発揮できない状況が続き、中国の影響力拡大を阻止できないでいる。
「国際金融機関はインフラ投資促進のためにより大きな役割を果たすべきだ。われわれはAIIBの設立を心待ちにしている」
G20開幕前、中国やインド、フィリピンなど新興国で構成される「G24」がワシントンで財務相らによる会合を開き、AIIBを歓迎する声明を発表した。
G24が示したAIIBへの期待の高さは、世界銀行やアジア開発銀行(ADB)による融資に環境などに関するさまざまな基準がつけられ、意思決定も遅いことへの不満の強さの裏返しだ。ロイター通信によると、これまで日米とともに参加を見送ってきたカナダも「積極的に参加を検討している」といい、AIIB支持の流れは強まるばかりにみえる。