自民、公明両党のこれまでの軽減税率の検討では(1)対象品目(2)経理方式(3)財源-をめぐり主張の隔たりが大きく、逆進性を緩和できないという制度の根本的問題もあって議論が行き詰まっていた。今回の財務省案は、それぞれの相反する主張の連立方程式を解いたバランスの良い妙案のように見える。
財務省は制度案を日本型軽減税率と銘打ち、公明党への配慮をにじませた。公明党は昨年末の衆院選で選挙ポスターに軽減税率を明記して戦った。方針転換ととられれば、公約との整合性を問われかねない。野田自民税調会長も「財務省案はあくまで軽減税率」と強調する。公明党の斉藤鉄夫税調会長は「投げた課題に答えている」と評価したが、ある公明幹部は「今までのは何だったのかとの声は当然ある」と党内で意見が割れていることを明かす。まとめるのは一筋縄ではいきそうもない。