□産経新聞地方部・大塚昌吾
「仕事から探してみる」「住まいから探してみる」「生活環境・交通から探してみる」-。今年3月、自治体の共同データベースを活用した総務省の「全国移住ナビ」が開設され、インターネットで気軽に「移住」に関する情報が検索できるようになった。同時に、同省の外郭団体が運営する「移住・交流情報ガーデン」(東京都中央区京橋)もオープン。各自治体の専属コンシェルジュが具体的な相談に応じる認定NPO法人「ふるさと回帰支援センター」(東京都千代田区有楽町)と連携する形で、移住支援の態勢が強化された。
UターンをもじってIターンなどと呼ばれた「移住」へのアプローチが、地方創生の流れを背景に、これだけ容易にできるようになったのは画期的なことだ。
地方創生論の高まりは、民間研究機関の日本創成会議(座長・増田寛也元総務相)の分科会が昨年5月、少子化と人口減少が止まらない896の自治体を「消滅可能性」都市として発表し、地域活性化が緊急課題として浮上したのがきっかけだ。
9月には、安倍晋三首相を本部長に「地方創生本部(正式名称=まち・ひと・しごと創生本部)」が発足、次いで「まち・ひと・しごと創生法」が施行され、官民挙げた枠組みが整備された。
地方創生といっても、「魔法のつえ」のような即効策がいくつもあるわけではなく、首都圏などからの「移住」は、その核になると期待される。