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単に人口減少に歯止めをかけるだけでなく、地方の再生を日本全体の成長戦略につなげるには、若い世代、現役世代が、生活や子供たちの教育環境が維持されることを前提に、安心して地方で生活できる仕組みが必要だ。
例えば若い世代に関しては、社会や企業がもっと、都内の国立大や有名私立大に特化せずに、就職や人材評価などの面で、地方国立大学や県立大学のインセンティブを高めることが前提だ。都会で生まれ育った若者が地方大学に進学したり、東日本大震災の被災地でみられるように、被災地の大学を出て被災自治体に就職したり、地域活動に専念するケースもある。
子育て世代に関しては、就農や企業の地方工場、地元中小企業といった限られた選択肢ではなく、在京の本社勤務と同等の給与水準が得られる大手企業や官庁のサテライトオフィスがあり、学校や商業施設も整備されれば、単身ではなく、家族での移住の道も拡大されるだろう。
地方の街づくりは、地下道や駅前のロータリー一つとっても、公共事業への依存度が高い。企業や学校の進出を起爆剤に、都市型の商業需要や住宅需要が生まれれば、ビル開発などに伴う民間主導の街づくりにも期待がかかる。