インタビューに応じる世界原子力協会事務局長のアニエッタ・リーシング氏=東京都千代田区(川口良介撮影)【拡大】
来日中の世界原子力協会のアニエッタ・リーシング事務局長は17日、産経新聞のインタビューに応じ、地球温暖化の進行を防ぐ観点などから、日本の電源構成における原子力の比率を長期的に「40~50%」まで高めるべきだとの考えを示した。太陽光をはじめとする再生可能エネルギーについては、供給が不安定で高コストだとして20%程度に抑えるべきだとも主張した。
国内の電源構成について、政府は平成42(2030)年度のあるべき比率を「原子力20~22%」「再生エネ22~24%」と設定している。
リーシング氏は、原子力の比率について「長期的に見ると低すぎる」と指摘。原子力は「クリーンで安定し、発電コストのかかりすぎないエネルギーだ」として、さらに比率を高めていくべきだと訴えた。
具体的には、2050年までの地球上の気温上昇を2度未満に抑えるため、世界で原子力の比率を25%以上に高める必要があると主張。日本のように原発の知識や技術を持つ国は40~50%を目指すべきだとした。特に日本はエネルギー自給率を高めて安全保障を強化するためにも、原子力が重要だとの見方を示した。
ただ、原子力の比率を高めるには、原発の新増設が必要になり、反発も予想される。リーシング氏は「国や業界がリーダーシップを発揮し、集会などによる『対話』を通じて原子力の信頼性を高めなければならない」と述べた。