選挙に勝利、笑顔で党幹部と電話で話すチプラス氏=20日、アテネ(ロイター)【拡大】
ギリシャの総選挙はチプラス前首相の与党、急進左派連合(SYRIZA)が予想を超える形で勝利を収めた。揺らいだ政権基盤を立て直すために解散・総選挙に打って出たチプラス前首相が“賭け”に勝った形だ。しかし、選挙戦中に財政改革が停滞したばかりか、難民・移民の流入問題も急速に拡大。山積する課題への対処が急務となっている。(アテネ 宮下日出男)
「私の正しさが証明された。国民は明確な負託を与えてくれた」。20日夜、アテネ中心部で支持者の前に姿を現したチプラス氏は満面の笑みを見せた。
SYRIZAでは「反緊縮」の旗を降ろしたことへの反発から、金融支援をめぐる国会審議で造反者が続出。事実上の「少数派政権」に陥ったチプラス氏は選挙で政権基盤強化を図る戦略に出た。
選挙戦では中道右派の最大野党、新民主主義党(ND)に大接戦を強いられた。選挙によりSYRIZAは前回選挙時の149議席から微減したが、造反組が離党した改選前の124議席から党勢をほぼ回復。国民の間では、財政危機を招いたのは歴代政権だという意識も強く、「(チプラス氏に)まだやらせるべきだ」(女性支持者)との世論が勝利を後押しした。専門家は「賭けが報われた」とも指摘する。