選挙に勝利、笑顔で党幹部と電話で話すチプラス氏=20日、アテネ(ロイター)【拡大】
だが、数多くの難問が新政権を待ち受ける。10月には金融支援に伴う次回の融資実行の可否の判断のため、欧州連合(EU)などによる緊縮策の履行状況の審査が迫る。このハードルを越えねば、同氏が求める膨大な政府債務の負担軽減策の議論も始まらない。
支援条件である年金改革や税制改革、公営企業民営化も実行に移さねばならない。チプラス氏は低所得者に配慮して改革を進めると訴えるが、ユーロ圏財務相会合のデイセルブルム議長は20日、「野心的な改革」が必要だとクギをさした。
これらに加え、トルコ経由で流入する移民らへの対応も待ったなしの状況だ。中東欧で移民らが滞留しているのは、ギリシャが機動的に対処できていないことも一因だ。受け入れ施設の不足など体制の不備を指摘する見方は多い。
選挙戦では、NDが移民らに比較的寛容なチプラス氏の「無策」を批判、国境管理の厳格化を求めた。同氏は「国際的な問題」でもあるとして具体策を示せず、「自国領内での事態に責任を持ち、指導力を発揮せねばならない」(国連難民高等弁務官事務所)といった声も出ている。