--結局、「非ドル通貨の秩序ある上昇」にした
「(当時の)ベーカー財務長官が、大統領に持っていくとき、『弱いドル』では許可が下りないと。やはり米国大統領というのは、『強いドル、強いアメリカ』なんだな。だから、円と欧州通貨が強くなることが望ましいと変えた」
--それにしても、よく合意まで秘密が保たれた
「訪米当日、竹下登蔵相はゴルフ場からゴルフウエアで空港に来て、日銀の澄田智総裁も、風邪と言って予定をキャンセルし、マスクまでしていた。後で自民党首脳から『会議前に知っておきたかった』と怒られたが、米国も大統領など4人しか知らなかったようだ。思えば、5カ国だからできたのかもしれない」
■「バブル崩壊やデフレ招く」
行天豊雄元大蔵省国際金融局長
--30年前のプラザ合意をどう評価するか
「貿易赤字を解消したいという米国の利害から出た話だった。為替相場の他に何ができるかを国際協調の観点から考える余裕があればよかったが、決め手はなかった。日本の立場からすると過度の円高ドル安に振れ、バブル崩壊や長期デフレにつながった」