会場には、福島の事故の経営責任を問う東電株主代表訴訟の弁護団長を務める河合弘之弁護士をはじめ、伊方原発再稼働に反対する同県内の市民団体の関係者らも姿をみせた。
そんな中で熱弁をふるった元首相。「首相を辞めて、政界引退して、まさかこんな講演をするとは夢にも思わなかった。それでも70歳過ぎても立ちっぱなしで講演ができる」。次々と繰り出される“小泉節”に会場は大いに盛り上がった。
批判の矛先は首相にも
講演後には記者会見も行い、「伊方(原発)であれ、どこであれ、原発を再稼働すべきではない。再稼働すれば核のごみが増える。発想が分からない」と、改めて再稼働反対を訴えた。
また、「これほどピンチをチャンスに変える時代はない。首相が原発ゼロに舵を切れば、多くの国民が協力してくれる。考えを変えないようで残念だ」と、批判の矛先は安倍晋三首相にも。
「みなさんの熱心な反応が私に元気を与えてくれる。1時間以上話しても疲れない」。講演をこう振り返った小泉元首相。その“発進力”はまだまだ衰えていないようだ。