マレーシアの首都クアラルンプールの証券会社に並ぶ株価ボード(AP)【拡大】
マレーシアは、総額280億リンギット(約7498億円)の経済浮揚策を打ち出した。同国は景気減速を背景に、通貨リンギット安や政情不安が重なり先行き不透明感が強まるなか、政府は株式市場の安定化に加え、製造業や観光業の振興などで景気のてこ入れを図る。現地紙スターなどが報じた。
同国政府は、株式市場の下落基調が続くなか、政府系投資会社を通じて200億リンギットを投じ、過小評価された株を買い支える。地場証券関連会社ケナンガ・リサーチのアナリストは、政府の買い支えにより政情不安や通貨安などで冷え込んだ投資家心理が改善されると指摘する。加えて、国外への資金流出に歯止めをかけることができるとの見方を示した。
そのほかに政府は、中小企業の支援に20億リンギット、国内企業の投資加速に向け、国内投資戦略基金に10億リンギットを新たに注入する。さらに、観光振興を図るため、東南アジア諸国連合(ASEAN)や中国、インドなどでの観光プロモーション強化に8000万リンギットを充てる。今年10月から来年5月まで、中国からの団体旅行客に対してビザ免除措置を講じるなどし、外国人旅行者の誘致に注力する方針だ。