カンボジア、7.0%成長に鈍化 ADB15年予測 縫製業の国際競争力低下 (2/3ページ)

2015.9.30 05:00

干上がった稲田で作業をする農民=15日、首都プノンペン郊外(AP)

干上がった稲田で作業をする農民=15日、首都プノンペン郊外(AP)【拡大】

 カンボジア経済の減速については、主な要因としてサービスセクターを牽引する観光業での観光客数の伸び率と、輸出産業の主力である縫製・製靴業セクターの伸び率がともに鈍化したことを指摘した。また、今年は降雨が少なく、干魃(かんばつ)による農業セクターの不振も懸念材料となっている。

 15年上期(15年1~6月期)にカンボジアを訪れた外国人観光客は、前年同期と比べて4.6%増加している。しかし、この伸び率は13年から14年の同期の5.2%より小さくなっている。カンボジア政府観光当局は現地紙の取材に対し「観光客の伸びが鈍化したのは、韓国における中東呼吸器症候群(MERS)の流行、タイの政情不安などが影響したのではないか」と語った。

 ◆賃金で労使対立

 一方、15年上期の縫製業セクターの輸出も、前年同期比で11%増だったが、13年から14年同期の伸び率14%を下回っている。アジア開銀はこの要因として、ドル高、ミャンマーやバングラデシュなど労働集約型産業を主力とする国々との競争の激化を挙げた。

 カンボジアの縫製業セクターでは、国際競争力の指標の一つでもある賃金をめぐって、政・労・使の攻防が今年も始まっている。現在、カンボジアの縫製・製靴業セクターの工場労働者の最低賃金は月額128ドル(約1万5300円)。今年1月に100ドルから引き上げられたが、この額は政府、経営者、労働組合からなる労働諮問会議で毎年見直されることになっており、16年1月からの最低賃金をめぐる話し合いが9月25日に始まった。諮問会議は10月5日までに労使の合意をみたい、としている。

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