【動き出す新経済圏 TPP妥結】(上)「聖域」めぐり解釈にズレ (3/3ページ)

2015.10.7 05:00

 ◆潮目変えた中間選

 潮目が変わったのは14年11月の米中間選挙だ。自由貿易の推進に積極的な野党共和党が勝利したことで、オバマ政権は積極的な交渉推進にかじを切った。

 これを機に、両国の対立も徐々に解消に向かった。中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への危機感も交渉の追い風となった。オバマ大統領は15年4月に発表した声明で「世界経済のルールを作るのは中国のような国ではなく、われわれでなければならない」と、米議会にTPPへの支持を訴えた。同年6月には、合意に不可欠とされた米大統領貿易促進権限(TPA)法が成立し、TPP交渉の進展が期待された。

 7月末、米ハワイ州で開かれた参加12カ国の閣僚会合は「最後の閣僚会合」となる見通しだったが、交渉は決裂した。大詰めの段階になって本音をぶちまける国が相次いだためだ。同じ展開は米アトランタ会合でも繰り返されたが、甘利氏はフロマン氏に前向きな交渉を強く要請するなど、粘り強さを見せた。

 難産だった大筋合意。2年余りの交渉が実った日本の交渉筋は胸を張った。「TPPはえたいの知れない代物だった。それを合意に持ち込めたのは日本の功績も大きい」

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