軽減税率導入に反対の立場を改めて表明する日本商工会議所の三村明夫会頭=15日、東京都千代田区(平尾孝撮影)【拡大】
日本商工会議所の三村明夫会頭と経済同友会の小林喜光代表幹事は15日、消費税率引き上げに伴う軽減税率の導入について、改めて反対の立場を表明した。これに対し、経団連が中小企業への配慮を前提に導入を容認する姿勢を公明党に伝えたことも同日判明。これまで財界3団体は軽減税率に反対してきたが、ここにきて温度差が生じ始めている。
日商の三村氏は同日の定例会見で軽減税率の導入に関して「傘下の125万社の総意として反対してきた。口が裂けても容認とはいえない」とこれまでの方針を維持する考えを示した。
軽減税率導入には、事業者が税率や税額を記載したインボイス(税額票)と呼ばれる請求書が必要とされ、特に中小企業の事務負担の増大が懸念されている。安倍晋三首相が軽減税率の導入検討を自民党に指示したが、中小企業を抱える日商としては簡単には賛意を表明できないのが実情だ。
同友会の小林氏も同日、首相官邸で記者団に「現時点では(軽減税率反対の)主張を変えることはない」と語った。
一方、経団連の幹部は14日に公明党幹部と会談して、軽減税率について意見を交換。中小企業の事務負担軽減に配慮することを条件に「最終的には与党の判断に従う」と伝えた。
大企業寄りの経団連も軽減税率の導入は増税による税収効果がそがれたりする問題があると主張してきた。経団連側は「導入を受け入れたわけではない」と説明しているが、政府の方針には従わざるを得ないとの判断に傾いたもようだ。
財界3団体の足並みが乱れた形だが、軽減税率の議論が加速する中で、日商なども対応の再検討を迫られる。