TPPの域内へ輸出する工業製品のほぼ100%の関税が撤廃されることで、海外市場開拓を目指す日本企業にとっては追い風になる。撤廃対象にはタオルや陶磁器など地方の地場産品も含まれ、幅広い波及効果が期待される。輸出する農産品の多くも関税撤廃され、少子高齢化で国内市場の縮小に直面する国内農業にとっても輸出拡大のチャンスとなりそうだ。
「工業品については日本(がかける関税撤廃率)は100%。これは極めて高い野心であり、参加国中一だ」
甘利明TPP担当相は20日の閣議後の記者会見で、競争力の高い工業品の輸入関税では100%の自由化を達成することを強調した。一方、輸出では日本がTPP域内に輸出する工業製品は86.9%の品目の関税が即時撤廃され、最終的に30年目までに99.9%が撤廃されることになる。その中でも特に関税撤廃の恩恵を享受できるのが自動車部品業界だ。
日本が輸出する自動車部品の関税は、主要輸出先の米国向けで8割超がTPP発効後すぐに撤廃される。日本の対米国自動車部品の輸出額は年間2兆円規模。現在の2.5%の関税が撤廃されれば、自動車部品業界にとって約500億円の負担削減効果が試算されており、地方の自動車部品メーカーからも「関税撤廃効果は大きい」とTPPを歓迎する声が高まる。