ビール類の課税出荷数量のうち、発泡酒と第3のビールは全体の半分ほどを占める。ただビール類の販売構成は各社で異なる。アサヒビールとサッポロビールはビールの販売比率が6割を超えるのに対して、キリンビールとサントリービールは4割程度だ。何も手を打たず税額が一本化されるとアサヒとサッポロに有利で、発泡酒と第3のビールに強みを持つキリンとサントリーが不利とされる。ただ各社も手をこまねいているわけでなく、キリンビールの布施孝之社長は「酒税見直しは業界地図が塗り替わる好機」として、主力のビール「一番搾り」への経営資源の集中を加速。サントリーも9月にビール「モルツ」を刷新して「ザ・モルツ」として投入するなどてこ入れを図る。
ただ、ビール類の酒税見直しは消費税増税時の軽減税率導入をめぐる与党協議の難航でビール業界との折衝が遅れている。また17年4月に消費税増税を控える中、与党内には、来年夏の参院選への影響を懸念して見直しに慎重な意見もあり、調整が難航する恐れもある。