ところが、中国の景気減速が鮮明になったばかりか、先進国ではレアメタルの使用量を減らす代替技術も進歩。需要の先細りが懸念されるようになっている。
「ノーリスク」のうたい文句
昨年末ごろから投資家離れが加速。春ごろから扱っていた財テク商品の払い戻しが不能になり、ロイター通信によると、7月に交易所は、看板商品の「日金宝」の元本償還ができなくなったと発表した。
日金宝には、約8万人が369億元を投資したという。「ノーリスク」「二桁利回り」。こんな儲け話を掲げていた同取引所は、政府の監督下にあり、国家統計局に協力している企業であることもアピール。国営テレビで盛んに宣伝されていたため、政府の後押しがあると思ってた投資家が多かったようだ。そうした人にとって、元本割れや換金不能は、まさかの事態だった。
異議申し立ては却下
怒りがおさまらないのは投資家だ。抗議活動が各地で頻発。9月下旬には、投資家ら数百人が、北京の国営中央テレビ前で元本の返還などを求める抗議を展開し、「詐欺師!」「金返せ!」と訴えた。