政府は2015年度税制改正で法人税の実効税率を2.51%下げたが、蓋を開けてみれば今年4~6月期の国内総生産(GDP)改定値で設備投資は前年同期比0.9%も減少。これに対して、企業がため込んだ内部留保は昨年度で過去最高の約354兆円に達し、足元でも積み増されている状況だ。
政府・与党は当初、来年度の税制改正では、減価償却制度の見直しなどで財源を確保して下げ幅を拡大して実効税率を31%未満とし、20%台への引き下げ時期は17年度と明記する方向で調整してきた。
ただ、官邸や経済産業省は、17年4月の消費税増税を控え、その前にもっと経済の足腰を強くする必要があると判断。そのために官民対話で賃上げへの協力を企業に繰り返し求めた。しかし、中国経済の減速懸念などが広がる中、産業界では、政府の賃上げと設備投資の拡大の要請に応えるには見返りとして、投資を後押しする“言質”を欲しがっている。