【TPPで暮らし変わる】(下)食品 最も恩恵受ける牛肉 (1/3ページ)

2015.11.14 06:48

TPPで焼き肉が今より身近になると期待されている

TPPで焼き肉が今より身近になると期待されている【拡大】

 ■安い米豪産か、安全志向か

 東京・五反田にある焼き肉チェーン「安楽亭」。「外国産でも十分、おいしい。安ければ安いほどうれしい」。食事を終えた川崎市の会社員、浦田直樹さん(40)は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)発効に期待を込める。

 TPPで最も恩恵を受けそうなのが牛肉だ。同店の牛肉は、ほとんどを米国からの輸入でまかなっている。国内に供給された昨年度の牛肉は86万8000トン。うち6割を輸入に頼り、ここ10年、その割合に変化はない。産地は米国や豪州など全てTPP参加国だ。

 牛肉の関税は38.5%。原価を1000円とすれば、385円が上乗せされる計算だ。原則的にTPP発効と同時に27.5%、10年目に20%、16年目に9%と引き下げられていく。そうなれば値下げしたり、提供する1皿の肉の量を増やしたりする可能性があるという。

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