政府税制調査会は13日、所得税改革に向けた中間論点整理を公表した。若年層や低所得者層の税負担を軽減するため、高所得者ほど税負担軽減効果が高い所得控除方式の見直しや、「配偶者控除」など諸控除の見直しを明記した。だが、実行するには負担増を伴う人もいるだけに一筋縄ではいかない。来年夏に出す中期答申で具体案にどこまで踏み込めるかに改革の真価が問われる。
論点整理では、所得から一定額を差し引いて課税対象の金額を減らし、税負担を軽くする所得控除の仕組みを見直す方向性を示した。代わりに、納税額から一定額を差し引く「税額控除」や、一定の所得まで実質的に所得税負担をなくす「ゼロ税率」など、低所得者に負担軽減の恩恵が大きい制度の検討を挙げた。
また、経済社会の構造が大きく変わる中で、生活実態とのずれが広がった配偶者控除など「それぞれの控除の役割を見直す」ことを盛り込んだ。
背景には、所得税の控除制度などの基本構造が、半世紀以上前からほぼ見直されていないことがある。夫が会社員で妻が専業主婦の世帯が多数を占め、人口増加が経済成長を支えた時代だ。だが、少子高齢化が進み、生産人口減少は急減。働く女性や非正規雇用の増加なども進み、税制が実態に合わなくなった。