雲南省昆明市で開催された新エネ車の試乗会(中国新聞社)【拡大】
リチウムイオン電池材料を扱う多弗多化工はこのほど、今年第3四半期(7~9月期)の決算を発表。売上高は前年同期比1.55%減の14億6500万元(約282億125万円)、最終利益は2912万200元となり、前年同期のマイナス327万1000元から大幅な黒字となった。新エネルギー自動車産業チェーンが存在感を増す機運に乗じ、新エネ産業への転換を加速したことが、業績成長を強く後押しした。
近年のリチウムイオン動力電池と六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)製品の供給不足を受けて、同社はリチウムイオン電池関連製品の販売が大きく成長。LiPF6事業は新たな景気サイクルに入り、価格と利益能力は急回復した。2015年通年の最終利益は3799万~4010万元となる見込み。14年はわずか422万元で、今年の成長率は前年比800~850%増となりそうだ。
今年1~8月、国内の新エネ車の累計生産販売台数は前年同期比3倍増の12万3500台。従来型乗用車市場の低成長で、自動車各社は新エネ車に力を入れる姿勢を見せており、今後2年間で多くの新エネ車種が市場に登場してくる見通しだ。川上の生産能力の急成長で、川下のエンジン組み立てや完成車の生産コストが大きく下がったことも、多弗多の長期戦略形成を下支えした。
同社の担当者によると、戦略転換以降、同社はそれまでの主要事業だったフッ化ナトリウムの生産能力を縮小。氷晶石事業はリン酸肥料副産物のフッ素資源が豊富な西南地域に、フッ化アルミニウム事業は川下市場が大きい西北地域に移した。
同社は今後、リチウムイオン電池の核心的材料であるLiPF6の生産能力をさらに3000トン拡大する予定。事業完成後の総生産能力は5200トンと、全世界でトップに立つ見込みだ。
今年5月下旬、同社は河北省●台県竜岡投資や河北紅星汽車製造、●台県政府との間で協力協定書に調印。紅星汽車の株式を買収して新エネ車完成車産業に進出した。生産台数は年内に1000台、16年に1万4000台、17年に3万台、18年に10万台を目指す。
多弗多は今年、河北省●台市と北京市に新エネ車販売会社を設立する予定。アナリストは「原材料から完成車生産まで新エネ車の産業チェーン全般に関わることになる」と語った。(中国証券報=中国新聞社)
●=刑のりっとうがおおざとへん