【飛び立つミャンマー】高橋昭雄東大教授の農村見聞録(32) (2/3ページ)

2015.11.27 05:00

 ◆マニフェスト6本柱

 経済が一番初めに来ていることは、同党が経済を軽視しているわけではないことを示している。NLDが政権党となることが決まった今、今後のミャンマー経済を見通すためにも、政権移譲後の政策運営を評価するためにも、同党の経済分野での施策を見ておくことは決して無駄なことではない。

 第1は、財政規律の確立である。歳入については、税率を下げるとともに租税ベースを拡大し、歳出については、中央集権的制度を改めて、州および管区域に公正に分配して、権限を委譲するとしている。

 第2は、金融の改革である。金融市場を充実させ、開発に必要な資本と技術へのアクセスを容易にするような制度を作るとともに、中央銀行の自立性を高めて、金融システムの安定化を図るとしている。

 第3は、外資の導入である。国際基準に沿った持続可能な投資によって、新しい就業機会、技術移転、労働者の技能の向上が期待できるとしている。

 第4は、インフラの整備である。具体的には、交通網、電力網、情報網の充実が挙げられている。

 第5は、農業の振興である。農業の近代化と生産性の向上が目的であるが、そのために、現在の農地問題の解決、農地の権利の保障、農業金融の改善などを遂行するとしている。また、農村非農家層に関しても生計手段を講ずることが言及されている。

 第6は、環境に配慮した資源開発である。環境および生態系に悪影響を及ぼさない資源の採取を心掛け、得られた収入は長期的な国家の発展のために使用するものとしている。

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