ポスティングシステムで米大リーグ移籍を目指すことが決まり、記者の質問に答える広島・前田健太投手=4日、大阪市【拡大】
◆組織力で有利に交渉
大きな違いはリーグを挙げた組織的なビジネスにある。
12球団を統括する日本野球機構(NPB)は各球団の加盟料などで運営され、放送権やスポンサー獲得などのビジネスは各球団の専権事項だ。
MLBでは絶大な権力を持つコミッショナーの下にビジネスを展開する企業が配され、リーグ全体の収益改善を目指す仕組みをとる。MLBが統括する企業は4社、全チームが協力して商品価値を高める仕組みだ。
「MLBプロパティー」は全国ネットの放送権や1業種1社に限定したオフィシャルスポンサー契約、オールスター戦とワールドシリーズの興行を取り仕切る。「MLBアドバンスト・メディア」はオンラインによるビデオ放送やチケット、商品販売を担当。今後の中核にと期待される。「MLBインターナショナル」は海外での放送権やスポンサー獲得などを目指すMLB海外戦略の要だ。そして「MLBネットワーク」は専用ケーブルテレビの運営にあたる。
30球団がまとまることで交渉力が高まり、放送権やスポンサー獲得が有利に働く。MLBは収益を30球団に再分配、さらなる盛り上げを図っていく。
各球団にローカルビジネスの権利も許されている。入場料、ローカル放送権、ローカルスポンサー、独自の商品展開、球場での売店収入などだ。
こうした二重の収益構造がMLBを潤してきた。圧倒的な手腕を振るったのはバド・セリグ前コミッショナーである。