赤字続きのミルウォーキー・ブルワーズを立て直し、コミッショナー不在の1992年に最高諮問会議チェアマンとなり、98年に第9代コミッショナーに就任、今年1月の退任まで徹底的に機構整備を貫いた。交流戦導入、国際対抗試合のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)考案もセリグ氏だ。
経営コンサルタントの並木裕太氏は著書『日本プロ野球改造論』でMLB式の「リーグビジネス」導入を説き、「新たなミッションの制定」と「コミッショナー選定のルールの透明化」が日本球界改造の要点だと指摘する。
ただ、成り立ちからNPBに中央集権的な権限を与えることは各球団が了承するまい。
球団の専権事項を守りつつ新たな収益構造を見いだせるか。日本球界は今こそ、新たなビジネスモデルを構築する覚悟が求められる。=金額は推定(産経新聞特別記者 佐野慎輔)