遠距離通勤する会社員の懐にも恩恵が及ぶ。来年1月から通勤手当や定期券にかかる所得税の非課税限度額が現在の月10万円から15万円に引き上げられる。東京駅や新大阪駅から200キロ圏内の新幹線通勤が対象になり、環境の良い地方への移住を希望する会社員などにとっては朗報だ。
住宅分野では、空き家を親から相続した人が耐震改修や解体して売却すれば、譲渡益から3000万円控除される。使い道のない空き家を持て余している人には助けになる。また、新築住宅の固定資産税を半額に割り引く制度については来年3月末が期限だったが2年間延長する。
一方、庶民向けの増税につながりかねない改正は軒並み見送られた。政府・与党は今年、麦芽比率などに応じて異なるビール類の酒税一本化を目指したが、割安な発泡酒や第3のビールが値上がりしかねないとして、改正協議を来年末に持ち越した。たばこ税の増税についても、17年4月の消費税再増税で値上がりするのを踏まえて見送った。(万福博之)