一方、同日には消費税率を10%へ引き上げる17年4月の軽減税率導入や法人税実効税率の引き下げを明記した16年度税制改正大綱も閣議決定した。
「薄氷」の財政再建
16年度予算案は、税収が25年ぶりの高水準となり、新たな借金である新規国債発行額は4年連続で減少した。予算総額は過去最大を更新するが、社会保障費の伸びを圧縮する目標は達成し、今年夏に決定した財政健全化計画の初年度はまずまずの滑り出しといえる。ただ、17年4月の消費税再増税と同時導入する軽減税率の税収減が重しになるのは必至で、財政再建への道のりは「薄氷」の上にある。
「夏の段階で勝負はあったようなものだ」。財務省幹部が振り返るのは、財政計画の策定だ。高齢化の進展で膨らむ社会保障費は、今年夏の概算要求段階で6700億円の増加が見込まれた。それを実質5000億円増に抑えられたのは、16年度から3年間の伸びを1.5兆円に抑制する目安を設定していたからだ。