11月22日、マレーシア・クアラルンプールで行われた「ASEAN共同体」の発足を記念する式典で、記念写真に納まるASEAN10カ国の首脳(共同)【拡大】
中途半端な“統合”の背景には、「小国が大国にのみ込まれる」との強い懸念がある。例えば、シンガポールの貿易額はラオスの約67倍、シンガポールの1人当たりの国内総生産(GDP)はカンボジアの約52倍と、大きな開きがある。
このため、AEC発足に伴い示された工程表には、これまで同様、投資や人の移動などの自由化が盛り込まれたものの、段階的な達成期限は明記されなかった。
加盟国市民に不安も
見通しが立ちにくい域内経済統合には、加盟国市民も期待と不安を抱いている。シンガポールの英字紙ストレーツ・タイムズが、10月下旬から12月初旬にかけ、加盟10カ国の655人に実施したアンケートでは、「AEC創設でASEANの国際競争力が高まると思う」との回答は77.7%だったが、「共同体創設で生活が良くなる」と回答したのは49.6%にとどまった。