【ワシントン=小雲規生】世界銀行は6日発表した世界経済見通しで、2016年の世界全体の実質経済成長率の見通しを昨年6月時点の予想から0・4ポイント下方修正し、2・9%とした。15年の2・4%は上回るものの、11年以来6年連続で3%を下回る低成長となる。資源価格の下落などに苦しむ新興国の不振が世界経済全体に波及するとみられている。
世銀によると、世界経済を引っ張ってきた新興国経済の成長率は4・8%となり、3年連続の5%割れとなる。経済減速が懸念される中国は0・3ポイント下方修正の6・7%とされた。世銀チーフエコノミストのバス氏は「新興国経済の強さにはばらつきがあるが、6カ月前と比べて、特に主要な新興国の無秩序な経済減速に関するリスクが増大している」と警戒している。
一方、先進国経済の成長率は2・1%となり、6年ぶりの2%超えとなる見通し。米国や英国の2%台の堅調な経済拡大が貢献するかたちだ。日本については個人消費や輸出の弱さを反映して、0・4ポイント下方修正し1・3%とした。世銀は「日本の回復は脆弱で、下振れリスクにさらされている」と指摘している。