今年最大の下げ幅を記録した平均株価を示すボード=20日、東京・八重洲【拡大】
みずほ総合研究所の井上淳主任エコノミストによると、産油国の原油や天然ガスの販売収入を原資とした投資ファンドの運用資産残高は、昨年3月をピークとすると、約1000億ドル(約12兆円)減ったという。時価総額の減少に加え、財政悪化に伴う投資資金の引き揚げもあったとみられる。
原油安は本来、原油を輸入に頼る日本経済にはプラスに働くはずだ。だが、足元では「下げ止まらない原油相場が投資家心理の弱さにつながり、株安を招いている側面もある」(SMBC日興証券の太田氏)のが実情だ。20日も原油安が一段と進んだことが投資家のリスク回避姿勢を強め、株安と円高が一段と加速した。
投機的な動きが、株価下落に拍車をかけているとの指摘もある。三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは「原油相場や中国・上海株式市場が下げ止まらないのを見て、投機筋が一段と日本株の売りを出すことは十分考えられる」と話す。
上海株の値動きが落ち着き、原油相場が1バレル=30ドル台を安定的に回復するなどすれば、株式に資金が戻る可能性はあるものの、足元ではその兆しがみえない。当面は“外患”をにらみながらの相場展開となりそうだ。(森田晶宏)