岡田氏の憲法議論は周回遅れ 米国の意向次第だった憲法 (2/3ページ)

2016.1.31 07:26

年頭の記者会見をする民主党の岡田克也代表=5日午後、東京・永田町の民主党本部(斎藤良雄撮影)

年頭の記者会見をする民主党の岡田克也代表=5日午後、東京・永田町の民主党本部(斎藤良雄撮影)【拡大】

 「日本の憲法は国政の手段としての戦争を放棄している。(中略)しかしながら、仮に国際社会の無法状態が、平和を脅かし人々の生命に支配を及ぼそうとしつづけるならば、この理想があまりにも当然な自己保存の法則に道を譲らなければならぬことはいうまでもない」(江藤淳氏著『一九四六年憲法-その拘束』)

 マッカーサーはその前年6月に勃発した朝鮮戦争に伴う戦略的空白を埋めるため、国会審議による法律に依拠せずGHQ命令を実行させるポツダム政令を発して、日本政府に警察予備隊を発足させた。予備隊は27年に保安隊となり、現在の自衛隊の前身となった軍事組織だ。

 自身が21年2月に、現行憲法の草案作成を担当したGHQ民政局に命じた守るべき3原則(マッカーサーノート)の中で、次のように明示していたにもかかわらずである。

 「日本は、紛争解決の手段としての戦争のみならず、自国の安全を維持する手段としての戦争をも放棄する。日本は、その防衛と保全とを、今や世界を動かしつつある崇高な理想に委ねる」

つまり、米国の意向で戦争放棄条項を押し付けてみたものの…

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