株式相場は日銀のマイナス金利策導入を機に、いっときの小康状態を得たと思っていたら、3日の市場では日経平均株価が一時670円下がるなど、早くも安定感を欠く展開となった。
それにしても、年明けからの下落は急だった。株価は1月21日の取引時間中に1万6017円まで下げ、“バズーカ第2弾”の追加金融緩和策を放った2014年10月末の水準に逆戻りした。15年の高値2万868円からの下げ幅は4800円余り、下落率は23%を超えた。「築城3年、落城1日」(安倍晋三首相の年初の自民党仕事始めでの挨拶から)を連想する下げ方だった。
株式市場関係者らは高値からの下落率10%まではテクニカル調整の範囲、いわゆる相場のアヤとして冷静に下げを受け止める。20%を超える下げには誰もが驚き、慌てた。株価連動内閣の異名もある関係閣僚らは焦っただろう。プライドが高い日銀幹部らは異次元金融緩和の第2弾の効用を帳消しにする株式相場の反応にいらだち、憤りの感情まで湧いた人間がいたに違いあるまい。「thunder Friday(雷鳴が轟(とどろ)いた金曜日)」。米国の某経済サイトは日銀がマイナス金利策の導入を発表した1月29日をこう呼んだ。手元の英和辞書には、thunderに「威嚇」の意味も載る。日銀が売り手を威嚇したとも読み取れる。その日、日米の株式相場は売り方の買い戻しで大幅高となった。