昨年10月の大筋合意以降、利害を見極めていた国々が相次いで合流に向けてかじを切った。中でも、昨年末に単一市場のASEAN共同体が発足した東南アジアでは、TPPに参加したベトナムやマレーシアなどが海外からの投資呼び込みで優位に立つことから他国に焦りが広がっている。
インドネシアはジョコ大統領が10月の訪米時に加盟を要請。日系自動車大手の生産拠点であるタイも、11月にソムキット副首相が参加の意向を表明した。
中国がアジアインフラ投資銀行(AIIB)を足掛かりに経済覇権を広げる姿勢を鮮明にする中で、TPPには世界の成長をリードするアジア太平洋で米国主導の対抗軸を作る戦略が込められている。両陣営が周辺国をどこまで引き込めるかが地域のパワーバランスを左右しかねないだけに、日本は追加参加を後押しする姿勢が求められそうだ。(田辺裕晶)