衆院財務金融委で答弁する黒田日銀総裁。左は麻生財務相=12日午前【拡大】
日本の介入で直接的に相場を円安ドル高方向に動かしたとなれば、ドル高で企業収益が悪化している米国の心証を害しかねない。日本政府として表だって動きにくい事情を抱えることから、市場では、介入事実を表明しない「覆面介入」もささやかれるなど疑心暗鬼が広がり始めている。
とはいえ、介入を実施したのであれば、もっと円安が進んでもおかしくない状況だっただけに、実施を疑問視する声も根強い。
市場関係者の間では、政府・日銀が今後、大規模な円売り・ドル買い介入に踏み切る水準について「1ドル=110円割れが一つの節目になる」(第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミスト)との見方が広がる。
政府・日銀は、海外市場で円相場が1ドル=75円32銭をつけ、戦後最高値を更新した2011年10月末に、大規模な円売り・ドル買い介入を実施した。その結果、一時3円以上の円安が進むなど瞬間的ながら、介入の効果を生んだ。