ソウルの繁華街、南大門市場。訪れる中国人観光客は増えるか【拡大】
一方、日本は昨年、外国人客の誘致で過去最高を記録した。政府観光局によると、訪日客数は1973万7000人で、過去最高だった前年(1341万3000人)に比べ47・1%増加。13年に初めて1000万人を突破し、わずか2年で倍増したのである。
さらに日本にとっても、韓国にとっても上客である中国人観光客が驚きの動きを見せた。訪韓客が598万4170人で前年に比べ2・3%減ったのに対し、訪日客は499万3800人と数でこそ下回ったが、前年比では107・3%増を記録。実に前年の2倍以上の中国人が日本を訪れたことになる。
すでに各方面で言い尽くされてはいるが、日本が好調だった背景には、円安で買い物の魅力が増したことに加え、日本政府がビザ発給要件や免税対象を緩和するなど訪日客誘致に積極的に動いたことなどがある。
その一方で、韓国政府は訪韓客不調の主因をMERS感染の拡大で片付けようとする。韓国経済新聞(電子版)は「中国人観光客、日本だけに行って」と題したコラムで、「MERS事態で旅行先に行き詰まった中国人観光客は『隣国』である日本に集まっていった!」と自虐的に書いた。