バレンタイン商戦で近鉄百貨店本店の売り場はにぎわいを見せたが、個人消費の動きは弱い【拡大】
大都市より遅れている地域経済の回復が、消費低迷などで一段と遠のく恐れが出てきた。金融市場での不安拡大も地方再生に影を落とし、東日本大震災の被災地では復興への悪影響を警戒する声が上がっている。
訪日外国人客の急増で全国の観光地がにぎわう中、九州では今年に入り老舗ホテルの経営破綻が相次いだ。
昭和天皇が宿泊したこともある長崎県平戸市の「旗松亭」は1月下旬、民事再生法の適用を申請。明治創業の「元湯白珪」(佐賀県嬉野市)も今月初旬までに運営会社が事業を停止した。いずれも訪日外国人を取り込めず、国内客も伸びなかった。「これまで返済猶予に応じてきた金融機関の姿勢が厳しくなった」(ホテル業界関係者)との指摘もある。
九州の地銀では、地域経済の先細りを見越して優良顧客への貸し出し競争が激しくなっている。融資拡大を促す日銀のマイナス金利政策に関しては「貸せるところには既に貸している」(地銀首脳)などと冷ややかな見方が多い。
関西地盤の近鉄百貨店は、大阪市の本店が富裕層や外国人客の購買で堅調だが、四日市店(三重県四日市市)や奈良店(奈良市)といった地方店は苦戦が続く。広報担当者は「中間層の消費が戻っていない」と話す。