米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、最上位の「トリプルA」を付与している英国の格付けについて、EU離脱後は1段階以上の降格があり得るとし、他の格付け大手も格下げに動く可能性を示唆している。
BNPパリバ証券の中空麻奈チーフクレジットアナリストは「英国債を保有する邦銀や日本の生命保険会社には悪影響が出るだろう」と分析。ニッセイ基礎研究所の櫨浩一専務理事も「英国に進出する日本企業にも不安材料だ」と指摘する。
一方、EU側の危機感も強い。ドイツに次ぐ経済規模の英国が抜けると、域内総生産(GDP)は2割弱縮小し、競争力の低下は必至。第一生命経済研究所の田中理主席エコノミストは「EU解体の一歩と受け取られかねない」と危惧する。
G20会議には英国やEU議長国のオランダのほか、英国の離脱を懸念する国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事も出席するため、英国のEU残留を後押しする動きもありそうだ。