1日、米中西部オハイオ州コロンバスの空港で演説するトランプ氏(AP)【拡大】
2月下旬、米不動産金融協会が南部フロリダ州で総会を主催した。銀行の放漫経営が原因で金融危機の際に苦労しただけに、ウォール街に対する心証が芳しくない業界だ。
総会後の慰労会では「トランプ氏とクリントン氏が選ばれた場合では、どちらがウォール街に厳しいか」との議論が交わされた。銀行は全米で悪役視されており、「ウォール街たたき」は票になる。
ある不動産業者によると、「1回20万ドル以上の講演料を銀行からもらったクリントン氏は義理を感じているはずだが、トランプ氏は禁じ手の破綻処理を多用し、銀行からの債務を棒引きさせた過去がある」。
「(金を借りた)恩を恩とも感じない、トランプ氏の方がウォール街に厳しい規制・税制を敷く」というのが慰労会の結論だった。
苦戦してもずうずうしく立ち回り、「多くの選択肢を持つ」。これもトランプ流「勝利の方程式」の一つである。(ニューヨーク駐在編集委員 松浦肇)