◆好機の陰に不安も
一方で、原油安は独占事業体として巨大に膨れ上がった中国石油化工(シノペック)などの国有エネルギー企業の株価を直撃。それらに巨額融資を盲目的に続ける国有商業銀行の株価も不良債権問題と相まって危険水域に近づきつつある。この点が昨年来の上海株の下落局面の震源地との見方がアナリストの間で主流だ。2月末の外貨準備高は3兆2000億ドルでピーク時から約20%減少し11年12月末以来の水準に落ち込んだ。
中国は16日閉幕した全国人民代表大会(全人代)で16年からの中期経済政策を発表し、成長率目標を「年平均6.5%以上」として15年までの5カ年計画より0.5ポイント引き下げた。
原油安を好機として遠大な国家戦略を描きつつも、市場動向に振り回され、経済失速のとば口に立たされる現実。「黄金時代」は絵に描いた餅に終わるのか。イランやサウジなどとのトップ交渉をてこに、中国が中東やアフリカで果実を得たい習指導部だが、時間的な余裕はそれほどない。